電子ゲーム
 知らない間に捨てられてしまう前に、記録として残しておきたい「レトロなアイテム」を 紹介します。

ゲーム電卓 MG-880 カシオ

 1980年頃に発売された電卓です。電卓にゲーム機能がついたものとして売られていたようですが、 電卓として使用したことはほとんど無かったように思います。また、メロディー機能というものも あり、数字キーや小数点キーを押すと11種の音階を奏でたり、「聖者が町にやってくる」 を自動演奏させることができます。
 ゲームは「デジタルインベーダー」という数字版インベーダーゲームです。  当時はかなり流行った記憶があります。主に学校で遊ぶことが多く、休み時間になると 机の周りには人垣ができる程だったと思います。
 ゲームは画面右から侵略してくるインベーダーをビーム砲で撃ち落とす単純なものです。 画面はシンプルで、照準やインベーダーを表す数字と3台あるビーム砲を表す記号(三)だけです。 操作方法もシンプルで、使用するキーは照準キー「.」と発射キー「+」の2つだけです。

 画面の左端に表示されている照準は、照準キーで1,2,3...8,9,n,0,1,..と変えられます。 インベーダーを表す数字と照準を表す数字を一致させ、発射キーを押すとインベーダーを撃墜 します。
 撃墜したインベーダーを加算し、下一桁の数が「0」になると高得点の UFO(nと表示) が 出現します。

 この UFO を出現させるために、下一桁の数を「0」にするための計算に強くなった気が します。

例えば...
 2+3+5、1+2+3+4、2+9+9、4+7+9、4+8+8...など

 ゲームには2つのパートがあり、1つのパートにはそれぞれ9つのパターンがあります。 パターンはインベーダーの侵略速度(1が最も遅く、9が最も速い)、パートはインベーダーの出現場所 (1が右端、2が右から2番目)を表しています(一番簡単なのはパート1、パターン1、一番難しい のはパート2、パターン9)。

 一番難しいゲームを簡単にクリアできるようになると、終わりの無いゲームと なってしまい急に熱が冷めてしまったことを思い出します。 しかし、ブームが去るまではゲームオーバーになりそうな人から声がかかり、助っ人として 使われていたのを思い出します。

 このゲーム電卓MG-880は、電卓として使用する画面を無理なくゲームに生かしており、 アイデアの光る良作です。

シューティングウォッチ シュウォッチ HC 62-8 ハドソン

 1987年頃に発売されたものです。ファミコンのコントローラを意識したデザインになっています。 10秒間に何回ボタンを押すことができるかを調べられる機能が あります。当時、16連射で大人気の高橋名人は 160 回も押せたということです。
 今やってみると 110 回が限度です。ABボタンを連打する方法でも 170 回ぐらいです。 当時は何回押せたのか気になります。
 説明書によると「正統派タタキ」「一本コスリ」「二本コスリ」「ピアノ連打」という押し方がある ようです。そういえば、何人か持っていたので「正統派タタキ専用」など分けて遊んでいた ことを思い出します。
 当時は○○名人という呼び方が流行っていたように記憶していますが、説明書には高橋名人の他に 「川田名人」「桜田名人」の名前が登場します。しかし、まったく記憶にありません。  説明書には各名人がそれぞれのタタキ方で出した記録が書かれていますが、高橋名人の記録の 項目だけは「高橋名人は、正統派タタキの元祖なので、それ以外のテクニックは使いません。」と いう一文が書かれているのが泣かせます。
 シュウォッチには連射測定の「シューティング」の他に、「時計」「ストップウォッチ」 「サイコロゲーム」「ルーレットゲーム」の5つのモードがあります。 ただし、2つのゲームは「シューティング」で出した記録がある条件を満たさないと 選択できないようになっています。ヒントを見たいときは下をクリックしてください。
  サイコロゲームの出現条件のヒントは...
  ルーレットゲームの出現条件のヒントは...
 サイコロゲームは回転する3つの数字(1~6)を止めるゲーム、ルーレットゲームは回転する 4つの数字(0~9)を止めるゲームです。これをゲームと言うかは疑問ですが、 モードが選択できるようになったときは嬉しかったのではないかと思います。

 「お約束の電子機器の分解」によって電池交換ができることを発見し、初めて自分で電池交換を したハード(電池蓋のないハードという意味で)と記憶しています。
 電池交換は、4本のねじを外し裏蓋を開けば交換できます。また、液晶の 横にはリセットボタンがあるので、電池を交換したら押しておくといいかも知れません。
 ちなみにスーパーシューティングウォッチでは、電池蓋が付いたので電池交換が 簡単になりました。


スーパーシューティングウォッチ HC-695 ハドソン

 1992年頃に発売されたものです。スーパーファミコンのコントローラを意識した(というかそのまま) デザインになっています。 当然、連射測定機能がありますが、シュウォッチに比べるとボタンが押しにくい気がします。
 機能は「時計」「タイマー」「ストップウォッチ」「ゲーム」「シューティング」があります。 また、音が出るようになりました。
 時計はシュウォッチの時もそうでしたが、24時間表示なのでなんとなく格好良い感じが します。
 タイマーは1分から23時間59分まで1分間隔で設定できるカウントダウンタイマーです。時間に なるとパックマンで流れる BGM のような音が鳴ります。 当時は、ラーメンタイマーとして使用していました。
 ゲームは「UFO ゲーム」です。ゲーム電卓で説明した「デジタルインベーダー」です。本体の 裏には CASIO の文字が見られることから正式ライセンスのようです。

 ゲームの内容は幾つかのアレンジが加えられています。
・パートとパターンが違う
 ゲーム電卓ではパート2、パターン9までの18種類だったが、UFO ゲームではパート5、 パターン4の20種類に増えています。また、ゲーム電卓のパートはインベーダーの出現位置、 パターンが侵略速度を表していたがそれぞれの意味が逆になっています。
・弾数が変わる
 一番難しいパート5、パターン4をクリアすると最初に戻ってしまうが、弾数が減ります (30発→25発→22発→20発→20発→…)。
・UFO の出現フラグが違う
 ゲーム電卓では UFO が出現する前にインベーダーを撃墜して下一桁を 0 以外にすると UFO が出現しなくなるが、UFO ゲームでは出現する(要するに、下一桁が 0 になった時点で UFO 出現フラグが立つようです)。
 他にも画面表示や得点などにも変更されています。

 ボタンの押しにくさが致命的ではありますが、十分遊べるレベルです。 やはり、ボタンはゲーム電卓のが一番良いです。
 弾数が減るなどの難易度を上げるアレンジはされていますが、結局は終わることのないゲームに なってしまい遊ばなくなりました。
しかし、今回久しぶりに遊びましたがやはり面白いです。アイデアが光っているゲームだからで しょうか。
 ゲーム機が高機能になり、ゲームも美麗かつ複雑化されている今日に、このような シンプルなゲームで遊んでみてはいかがでしょうか。

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